前払費用とは?決算整理仕訳と再振替の基本

前払費用は、すでに支払った費用のうち、翌期以降に対応する金額を資産として計上する勘定です。簿記3級では「支払いが先、役務提供が後」と判断できれば、決算整理仕訳までつなげやすくなります。

基本情報

前払費用の分類と使いどころ
分類資産(流動資産)
増えるとき借方(決算整理で未経過分を費用から振り替えたとき)
減るとき貸方(翌期首の再振替仕訳で費用へ戻したとき)
代表的な相手科目保険料支払家賃
試験での問われ方決算整理仕訳(借 前払費用/貸 費用科目)と翌期首の再振替仕訳、未払費用との向きの区別

仕訳例

1年分の家賃を8/1に前払いし、決算日(3/31)に未経過4か月分を振り替えます。
日付 借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
8/1 支払家賃
1年分を費用として計上
120,000 普通預金 120,000
3/31 前払費用
未経過4か月分を資産へ
40,000 支払家賃
未経過分を費用から除く
40,000

表の読み方:支払時はいったん全額を費用(支払家賃)として計上します。決算では、8/1〜3/31の8か月分(80,000円)は当期の費用のまま残し、翌期分の4か月分(40,000円)だけを前払費用(資産)へ振り替えます。

混同しやすい語との違い

試験でのよく問われ方

ミニ演習(3問・即時採点)

Q1. 前払費用は貸借対照表のどこに表示されますか?(答えを見る)

流動資産です。前払費用は「支払い済みだが、まだ役務の提供を受けていない」分の資産なので、流動資産に表示します。

Q2. 8/1に1年分の家賃120,000円を支払い、費用として計上しました。決算日(3/31)の決算整理仕訳は?(答えを見る)

(借)前払費用40,000/(貸)支払家賃40,000です。8/1〜3/31の8か月分(80,000円)はすでに経過しているので当期の費用のままにし、残り4か月分(40,000円)を前払費用(資産)へ振り替えます。

Q3. 翌期首になったら、決算整理で計上した前払費用はどう処理しますか?(答えを見る)

決算整理仕訳を逆にした再振替仕訳(借 支払家賃/貸 前払費用)を行い、前払費用を取り崩して当期の費用に戻します。