決算整理と締切

期間のズレを直す調整→損益に集約→次期へ繰越。

期間按分(4兄弟)

勘定方向典型例
前払費用資産(借方)保険料の未経過分 など
未払費用負債(貸方)通信費の未払 など
前受収益負債(貸方)受取家賃の次期分 など
未収収益資産(借方)受取利息の未収 など

損益振替→繰越

  • 収益・費用を損益勘定へ集約します(収益は借方、費用は貸方で振り替えます)。
  • 損益の差額を繰越利益剰余金等へ振り替えます(3級では流れの理解で十分です)。

図解:決算整理の論点マップ

決算整理の論点マップ 繰延、見越、固定資産、貸倒引当金の決算整理が、修正後試算表と締切へつながる流れを示す図です。 決算整理で最初に見る4グループ 「期間のズレを直すもの」と「残高を見積もり直すもの」を分けると整理しやすくなります。 繰延 前払費用 / 前受収益 役務は次期、受払は当期 見越 未払費用 / 未収収益 役務は当期、受払は次期 固定資産 減価償却 / 消耗品整理 使用した分だけ費用化 貸倒引当金 見積額へ合わせる 差額補充 / 取崩しを判断 修正後試算表 直した残高で P/L と B/S に渡す準備をする 締切仕訳 損益へ集約して繰越

この図では、1. 上段で「期間のズレを直すもの」と「残高を見積もり直すもの」を分け、2. 真ん中の修正後試算表へ集め、3. 右端の締切仕訳へ進む順に追います。図を見た後は下のミニ演習で4兄弟の方向を確認し、最後に損益振替へつなげると定着しやすいです。

1分復習

  1. 前払費用・前受収益は「繰延」、未払費用・未収収益は「見越」とすぐ言えますか。
  2. 固定資産や貸倒引当金は、期間のズレではなく残高の見積もり直しだと説明できますか。
  3. 決算整理のあと、なぜ修正後試算表を経由してから締切仕訳へ進むのか言えますか。

考える順番は「どのグループかを決める → 修正後残高を作る → 締切へ進む」です。仕訳だけで終わらず、残高までつなげて確認してください。

1行ミニチェック

「繰延/見越/見積直し → 修正後試算表 → 締切」と言えればOKです。

決算整理の仕訳(例)

前払費用・未払費用・前受収益・未収収益の決算整理仕訳を並べた例です。
借方科目 金額 貸方科目 金額
前払費用 12,000 通信費 12,000
水道光熱費 8,000 未払費用 8,000
受取家賃 60,000 前受収益 60,000
未収収益 15,000 受取利息 15,000

図の見方:費用・収益の“期間のズレ”を、資産(前払・未収)や負債(未払・前受)に移して整えます。まずは4兄弟の「方向」を声に出して確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

前払・未払・前受・未収の見分け方は?

役務のタイミング』で判断します。役務前→前払/前受、役務後→未収/未払。資産か負債かで左右も決まります。

損益振替の方向は?

収益は借方、費用は貸方で損益へ振り替えます。差額は繰越利益剰余金等へ。

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締切(損益振替)の流れ

  1. 費用を貸方に、収益を借方にして損益へ振替
  2. 損益の差額を資本(繰越利益剰余金など)
  3. 資産・負債・資本を次期へ繰り越し(残高繰越)
3級では仕訳の型を押さえ、金額は与えられた表の通りに写経できることが重要です。

ミニ演習(決算整理 4問)

1) 当期に前納した保険料のうち3,000円は次期分である。
答えを見る 借 方: 前払費用 3,000 / 貸 方: 保険料 3,000
2) 当期発生の通信費2,000円が未払いである。
答えを見る 借 方: 通信費 2,000 / 貸 方: 未払費用 2,000
3) 次期に提供するサービスの代金5,000円を当期に受け取っている。
答えを見る 借 方: 受取手数料(等) 5,000 / 貸 方: 前受収益 5,000
4) 当期の受取利息1,200円が未収である。
答えを見る 借 方: 未収収益 1,200 / 貸 方: 受取利息 1,200

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