受取手形・支払手形

定義:約束手形・為替手形に関する債権・債務。使い所:取引の決済や資金繰りの場面で、裏書・割引・不渡などの処理が発生します。

仕訳例(手形)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
4/10受取手形300売上300
4/20買掛金300受取手形300

対話で深める:受取手形・支払手形

現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):

  • 会社規模:年商9億/従業員30名(卸売)
  • 締め日:月末
  • 回収/支払サイト:60〜120日手形混在
  • 税率:消費税10%
  • 契約条項:裏書・割引の併用可/不渡時遡求あり

現場エピソード(単位:万円・個・% など):

得意先から額面120の手形を受取。資金繰りのため、60日残の時点で年利3%で割引。割引料は約0.59(=120×3%×60/365)。

ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?

先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。

ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。

先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。

判断基準とチェック
  • 割引:当座預金+手形売却損/受取手形
  • 裏書:買掛金受取手形(不渡時の遡求は別途)
  • 期末評価は不要(額面扱い)
  • 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
  • チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
  • チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
  • チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?