税効果会計(概説)

定義と表示の把握に留め、仕訳の型を確認します。

仕訳例(繰延税金の計上:費用超過の一時差異)
日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
期末繰延税金資産12法人税等調整額12

対話で深める:税効果会計(概説)

現場設定(会社規模・締め日・回収サイト・税率・契約条項):

  • 会社規模:年商10億/従業員30名
  • 締め日:月末
  • 回収サイト:月末締め翌月末
  • 税率:消費税10%
  • 契約条項:検収基準/返品14日/遅延利息年3%

現場エピソード(単位:万円・個・% など):

このトピックに関して、期末残高・期間・割合・金額を具体化して必ず数値で捉えます。例:当期の対象額は100〜300、期末残は120、割合は2% 等。

ユイ:数字があると、判断が速くなりますね。つまり「何に対して」「どの率で」「差額か総額か」を決めれば迷いにくい、ということですか?

先生:その通りです。定義と役割をまず言語化し、次に場面を特定、最後に金額の型(基礎×率か、差額か)に当てはめます。上のエピソードも、同じ手順で処理できます。

ユイ:試験で混乱したら、性格→場面→金額の順に自分へ問いかけます。

先生:仕訳を書いたあと、30秒で口頭説明できるかをチェックしましょう。説明できれば再現性があります。

判断基準とチェック
  • まず性格(資産・負債・費用・収益)を確定
  • 次に場面(発生/決済/見積/評価)を特定
  • 金額は「基礎×率」または「差額」のどちらかで算定
  • 30秒で説明:何が起きて、どの基礎×率(または差額)で、なぜその相手科目か
  • チェック質問:締め日と回収/支払サイトは?請求日と入出金日のズレは?
  • チェック質問:税率や非課税・免税の適用は?端数処理は指示どおり?
  • チェック質問:契約条項(検収・返品・遅延利息・前受/割賦)はどう指示されている?

ポイント:2級では一時差異と繰延税金資産・負債の関係性を掴みます。回収可能性の検討や詳細測定は範囲外。関連:法人税等、その他有価証券の評価差額金(純資産表示)。