物語17:精算表の流れ

仕訳→試算表→決算整理→精算表→PL/BS という一本道を、最小の手数で確認していきます。

後輩:精算表でまず意識する仕訳は?

先輩前払費用未払費用前受収益未収収益減価償却貸倒引当金など。ここを正しく入れれば、PL/BSが自然に整います。

後輩:精算表のどこを見ればPL/BSに写せますか?

先輩:整理後残高欄の損益項目はPLへ、資産・負債・純資産はBSへ。売上原価三分法期末振替も忘れずに。

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後輩:まず何を精算表に書き写しますか?

先輩:試算表の残高を試算表欄へ転記。そのうえで決算整理仕訳を修正記入欄へ。最後に損益計算書欄貸借対照表欄へ流し込みます。

後輩:四兄弟の向きが混乱します。

先輩:費用や収益の期間対応が基準。前払費用は費用をBSへ繰延、未払費用はBSで負債計上。前受収益は収益をBSへ繰延、未収収益は資産で認識です。

後輩売上原価はどこで整理しますか?

先輩:修正記入欄で三分法期末振替を入れておきます(期首戻し・期末繰越)。売上原価に正しく反映されるように、三分法の向きを確認しましょう。

後輩:引当金と減価償却はどの欄ですか?

先輩:費用はPLへ、評価性の残高はBSへ。たとえば貸倒引当金引当金繰入(PL)貸倒引当金(BS)に分かれます。減価償却も同様です。

後輩:修正記入欄に書いた後、PL/BS欄でも同じ金額を書いてしまいます。

先輩:精算表は流れで考えます。修正記入欄で調整した結果を、PL/BS欄のどちらへ写すかを判断するだけです。修正仕訳を二重に計上しないようにしましょう。